Question 1

TNFDとは？

Accepted Answer

TNFD とは「Taskforce on Nature-related Financial Disclosures」の略で、日本語では「自然関連財務情報開示タスクフォース」を意味します。TNFDは2021年6月に設立された国際的な組織で、自然関連の影響やリスクについて、企業や金融機関が情報開示をするためのフレームワーク構築を目指しています。

Question 2

TNFDが設立された背景とは？

Accepted Answer

TNFD設立の背景として、事業活動が自然資本に及ぼす影響やリスクを認識し、対策を講じる必要性が高まっていることがあります。事業活動の自然環境への依存度は増している一方で、動物や植物、陸地や海洋など、生物多様性をはじめとする自然資本は急速に失われているのが現状です。

TNFDの設立により、自然を保全するための活動について、積極的に取り組む企業が増えることが期待されています。

Question 3

TNFDが設立された目的とは？

Accepted Answer

TNFDが設立された目的を、「企業の情報開示」「ネイチャーポジティブの実現」という2つのポイントから見ていきましょう。

企業の情報開示を促す

企業の情報開示は、大きく下記の2つに分類されます。

・財務情報

・非財務情報

財務情報とは、貸借対照表、損益計算書、キャッシュフロー計算書などの財務に関する情報を指します。非財務情報とは、経営戦略、コーポレートガバナンス、サステナビリティなどの数値化できない情報のことです。

自然関連財務の情報開示は、非財務情報に分類されます。TNFDが設立された目的の1つは、自然関連財務の情報開示を企業に促すためです。TNFDでは、事業活動を評価・分析して、その結果を開示するためのフレームワークを示しています

ネイチャーポジティブを実現する

「ネイチャーポジティブ（自然再興）」とは、生物多様性の損失を抑え、回復につなげることを意味します。自然と共生する社会に向けた中短期的なミッションとして、2030年までにネイチャーポジティブを目指すことが掲げられており、環境省を中心にさまざまなプロジェクトが立ち上がっています。ネイチャーポジティブを実現するためには、自然にとってマイナスとなる資金の流れを変えることが重要です。TNFDの設立には、企業がネイチャーポジティブ経営を行うための枠組みを作るといった目的もあります。

Question 4

TNFDとTCFDの違いは？

Accepted Answer

TNFDと似た用語に、TCFDがあります。TCFDとは、Task Force on Climate-related Financial Disclosuresの略で、日本語では「気候関連財務情報開示タスクフォース」を意味します。TCFDは、温暖化や気候変動など、気候関連への取り組みを促す目的で2015年に提唱されました。TCFDの方が、早く構築されたフレームワークとなるため、「TNFDはTCFDの生物多様性版」と説明されることもあります。

TCFDの対象

TCFDは、温暖化や気候変動によるリスクが対象です。CO2排出量の削減をはじめ、脱炭素に向けての情報開示が求められます。

TNFDの対象

TNFDは、生態系、自然環境、生物多様性など、自然関連のリスクを対象としています。TCFDより範囲が広く、森林・海洋・空気などあらゆる自然資本が含まれるため、2023年8月時点ではCO2のような数値基準はありません。

TNFDとは｜TCFDとの違い、内容、参画のメリットも解説

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