Question 1

研究背景とは

Accepted Answer

研究背景は、研究テーマを論文でとりあげた理由を説明するためのセクションです。問題や課題を読者に投げかけ、研究テーマとしてとりあげる価値があると考える根拠を、研究課題にもとづいて理論的に議論します。

研究背景の記載は、論文の最初の部分である、イントロダクションのなかに含める場合があります。ただし、研究の重要性を研究背景で深く議論したい場合や、過去の研究データをイントロダクションで予備知識として説明したい場合は、別に記載します。

Question 2

研究概要書の書き方

Accepted Answer

・タイトル

何のテーマをどう研究したか、簡潔にわかるタイトルをつけます。所属ゼミナールや研究室ではなく、自分が研究している内容だと明確になるよう、設定してください。

情報を詰め込みすぎると、タイトルは長くなります。しかし、短すぎても内容が読み手に的確に伝わりません。状況によっては、副題をつけることも可能です。必要十分なタイトルをつけてください。

・研究背景

研究テーマに興味関心をもった理由や、研究の意義を論理的に記述します。先行研究がある場合、内容に含めながら簡単な言及が可能です。理論や概念だけでなく数値データがある人は、グラフ化して示すのもよいでしょう。問題提起の根拠に深みが生まれます。

研究背景の書き方のポイントは、「設定したテーマで、自分が研究をしている理由」と、「研究の意義や目的」の2つです。例えば、「自分のある経験をきっかけに、研究の着想を得ました」「今後、生じるリスクの軽減に役立ちます」という、書き方ができます。

研究方法

どのような方法で研究をしたのかを具体的に記述します。取り組んだ研究内容を単に書くだけでなく、研究過程で考えた内容を含めるのがポイントです。研究方法を設定した理由のほかにも、研究方法で得られる側面も言及してください。

そのほか、既存の研究方法では見られない新しいポイントがあれば、あわせて記述しましょう。例えば、既存研究で用いられていた研究方法の問題点をあげ、自分が研究で新しく使用した方法を解説する書き方があります。

・課題と解決策

研究を進めるなかで生じた課題は、具体的な解決策と一緒に言及します。研究過程での課題は、論文評価のネガティブな要素ではありません。適切に課題と解決策を示せると、問題解決力のアピールになります。業務で問題が起こっても、解決しながら進められるスキルがあると示せるため、積極的に記載しましょう。

・研究結果

研究で得た成果を記載します。文章だけでなく図や表で示すと、一目見てわかりやすい表現ができます。数値やデータの成果だけでなく、研究結果から何がわかったのかもあわせて書きましょう。ただし、自分の考えや意見については、研究結果では言及せず、考察で書きます。個人的な解釈と、実験で得られた客観的な事実は区別して記載してください。

・考察・今後の展望

研究結果で得られた内容や今後の展望を記述します。自分の考えやスキルを読み手にアピールできる重要な部分です。研究によって自分が何を得て、どう役立てられるのかのメリットを詳しく書いてください。

とくに企業の採用場面で提出する研究概要書は、結果そのものよりも、そこから何を考えたのかを重視する傾向にあります。詳しく書いて、自分の価値をアピールしましょう。

Question 3

研究背景の書き方のコツ

Accepted Answer

先行研究がある場合は、研究テーマに沿ったストーリー構成にすることがポイントです。既存研究をふまえたうえで、研究テーマについて解説し、補完すべき課題を提起してください。学術背景に合った方向性で、自分の研究内容の本題へとつなげられます。

また、何をどこまで明らかにするのかを明記するのも重要です。研究内容だけでなく、最終的な研究の目的についても言及しましょう。研究の特色や意義を明らかにし、応用にどうつなげられるかも記載してください。

研究背景を書く際に留意するべきこと

研究背景を記載するとき、どのような点に留意すべきなのでしょうか。研究背景を検討する際に気をつけるべき点を解説します。

・情報を伝わりやすくまとめる

説明にまとまりがないと、読者が研究のストーリー性を把握しにくくなります。予備的な情報が必要な箇所では、共有すべきデータを示してください。

時系列に沿って説明し、情報を整理して書くと、伝わりやすくなります。常に読者目線で、説明が足りない部分はないか考慮すると、説得力のある研究背景の作成が可能です。

・専門用語を使いすぎない

読者が理解しにくい専門用語を多用しないでください。難しい言葉には、わかりやすい説明が必要です。読み手は、研究テーマについてよく知らないということを前提に、言葉を選びましょう。

具体的な過去のデータや他分野の概念を用いることは、研究テーマとの関連性を薄め、説得力を弱めます。異なる分野の専門用語は用いないよう、注意してください。

・適切な長さを意識する

研究背景の文章は適度な分量とし、簡潔に情報をまとめてください。長すぎると、研究の論点が曖昧になり、何が言いたいのかわかりにくい印象を与えます。とくに、先行研究については、多くを言及する必要はありません。概要のみにとどめましょう。

一方、研究背景にさく分量が少なすぎるのも禁物です。情報量が足りず、本来の研究の目的や成果とは違う解釈を読む側に与えかねません。

研究背景とはどう書くべき？必要な理由や基本的な書き方などわかりやすく解説

研究者へのおすすめ情報

リバネスIDにユーザー登録する（無料）

研究者へのおすすめ情報

腸内デザイン®は食以外でも実現できるのか！？＜2024年開催・超異分野学会 大阪・関西大会ダイジェスト＞

私たちは若返れるのか？―老化の概念を変える生物学的年齢とタウリン―＜2024年開催・超異分野学会 大阪・関西大会ダイジェスト＞

2006年8月関西事業所爆誕｜リバネス大阪本社

60年前、長谷虎紡績とダスキンは「知識製造業」で世界を変えた＜2023年開催・超異分野学会大阪大会ダイジェスト＞

高校生による世界で唯一の生物研究が身近な自然を解明する

日本の大学の研究費・予算とは？仕組みや現状、獲得方法、今後の見通しを解説

リバネスIDにユーザー登録する（無料）

腸内デザイン®は食以外でも実現できるのか！？＜2024年開催・超異分野学会大阪・関西大会ダイジェスト＞

私たちは若返れるのか？―老化の概念を変える生物学的年齢とタウリン―＜2024年開催・超異分野学会大阪・関西大会ダイジェスト＞